真珠の耐久性と手入れ

真珠に起こる経年変化とその対策について書きたいと思います。

真珠は時間が経つと
●表面が溶ける
●褪色 変色
●きず・われ
などの変化が起こります。
できるだけ長くいい状態で身に着けられるようにするためには、日ごろのお手入れが重要となってきます。

真珠のお手入れや取り扱いはこんなことに注意しましょう。

〇着用後は、必ず柔らかい布で拭いてから保管する。
→汗や化粧品による、光沢の鈍化を防ぎます。
〇光が当たらないところに保管する。
→ 長い年月からくる、黄ばみを防ぎます。
〇他の宝石、貴金属と直接触れ合わないようにする。
→ 傷がつくのを防ぎます。
〇 極端な乾燥や湿気を避けて保管する。
→ 長い年月からくるひび割れを防ぎます。

なぜそのようなことする必要があるかは、以下をお読みください。

表面が溶ける

真珠の主成分は炭酸カルシウムです。なので、酸性物質、汗、皮脂が大敵です。さらに化粧品などとミックスして真珠の表面に付くと、酸性+粘着力+非揮発性 などの理由から、徐々に真珠の表面の炭酸カルシウムを溶かし始めます。溶かすといってもミクロのレベルです。しかし、私たちの目には白濁して見えますので、「てり」が失われてしまうのです。

対策は簡単です。真珠の表面についた汗や汚れを拭いておけば、これは起きないのです。つまり、着用後は必ず「拭いてからしまう」ことを励行すればいいのです。

褪色・変色

大半のアコヤ真珠には、薄いピンクの着色処理がなされています。この染料の色が、長い間に退職して変色するわけですが、この現象は主に、光、特に紫外線により起こります。保管の際は、光を遮る箱などにしまっておきましょう。

きず・われ

まず注意することは、真珠は他の宝石や貴金属と比べ非常に柔らかので、あたると傷ついてしまいます。身につける時も、保管する時も他のジュエリーとの直接接触は避けるようにして取り扱ってください。
また、温度変化や湿度変化により真珠は膨張と収縮を繰り返します。極端な環境変化は真珠に負担をかけ長い年月でひび割れなどを起こすことがあります。