今回のお客様は、お亡くなりになった旦那様のネクタイピンをペンダントトップにしたいとご相談に来られました。この宝石のオレンジ色が好きなのだそうで、ペンダントにして大切に身に着けていたいということでした。
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宝石はどんな宝石か分からないとのことでしたので、簡単に鑑定をすることにしました。
まず外観の観察です。色、透明度、カットスタイル、特殊効果、光沢、割れ口、光の分散、重量感、張り合わせ等を細かく見ていきます。
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10倍に拡大して宝石を観察します。
外観はオレンジ色で透明。光沢はガラス光沢。カットはスクエアー。割れているところや張り合わせはなし。
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宝石の屈折率を測定します。
次に屈折検査です。宝石はそれぞれの屈折率があるのでそれを屈折計で測定します。
屈折率は1.55でした。
ここで大分絞られてきました。オレンジ色の透明石で屈折率が1.55だと該当するのはシトリンだと思われます。
他に偏光器検査、顕微鏡の拡大検査も行い、お客様にシトリンだと思われると伝えました。 確定するためには他にもしなくてはいけない検査がありますが、当店ではできないものがあるので、推定とさせていただいております。
さて、宝石の種類が分かったので、デザインを決めて制作です。
シンプルにしたいということでしたので、元々の石枠をそのまま使い、そこにバチカン(ペンダントの金具でネックレスのチェーンを通す部分)をつけることになりました。
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とてもシンプルですが、お客様の好きなオレンジ色が主役のペンダントトップができました。
お客様が、時々このペンダントをつけて店に来てくださいますが、よく似合っていてうれしくなる私です。